慈眼寺 副住職ブログ

あほーにゅーわー

数日前から娘がずっと変な唄を歌っています。

「あほーにゅーわー♪あほーにゅーわー♪」

 

・・・・。

 

阿呆柔和?

 

なんやねんその歌。

「知らんの?アラジンの歌」

a whole new worldね。アレね。

「私ジャスミン好きやねん!」

そうなの。今映画やってるよ。実写だけど。見たい?

「みたいみたい!」

 

と、いうわけで、雨でどうせ自転車乗れないし、明日から地蔵盆などで忙しくなるし、今日しかないなと、行ってきました。

支払おうとしたら、

「大人1100円 こども1000円」

 

こども高ッ!

 

・・・・ちゃうちゃう。

大人安ッ!!

月曜日は安いんですか。知らんかった。今までレイトショー見て損してた。月曜は映画の日ですな。我々「土日は休めない代わりに平日わりとヒマ」業種の味方ですね。

そしていよいよ「アラジン」開始。予備知識ナシ!アニメも見てない!

感想ですが、

いや、コレ、めっちゃいい。

うっとりしちゃう。超キレイ。何もかもキレイ。

サイードに怒られそうだとか、こんなの西欧の幻想が生んだ東洋趣味だ!とか、いや、もちろんおっしゃりたいことは重々わかっております。わかっておりますが。

素敵やわ~。

この極彩色のインドなんだかアラビアなんだか実際ようわからん無国籍東洋趣味の世界。ええわ~。

いうても日本人の作った日本映画でも、もはやこんなん日本でも何でもないわっていう、でも美しい映像っていうのはあるわけで。とことんリアルにやられたところで、ねぇ?

欧米人の幻想のアラビア趣味っていう意味では、本当にこれは秀逸でした。

何より美しいのが、ホンマにもう!

ジャスミン!

ジャスミンがほんとうに綺麗。お坊さんが力説したらあかんねんけども、もうずっと見惚れてましたね。とにかく美しい。いや、私の手持ちの表現の貧困さが嘆かわしい。綺麗なのよ!とにかく!

でもこの人、どっかで見たわー。どこやったかなー。もっとパッとしない感じだったはず・・・えーと・・・

あ!パワーレンジャー!

あの洋画の・・・って「パワーレンジャー」をアメリカのものと呼ぶか日本のものというかは微妙なのですが、とにかくハリウッド映画のパワーレンジャー。たまたまアレ、妹に会いにシンガポールにいった帰りの飛行機で見たんですね。アレに出てたわ。若いころのジェニファー・ラブ・ヒューイットみたいだけど、もっと自然な感じでいいなこの子と思ってたんですが、ジャスミン当たり役ですね!これはもう歴史に残るドはまり役だったんじゃないですか。

セクシーな衣装は着てるんですけど、嫌味がないんですよね。爽やか。意志の強そうな顔も今回の設定にバッチリですし、意志が強そうといっても、他人を蹴落とす感じじゃなくって、純粋な感じがしてとてもいいですね。

まぁ本当に昨今表現は難しいんですが、まぁ、こういう「エキゾチック」なの、向こうの人は好きなんだろうなぁ。そして私も好きだなぁと。

お話自体は最近のディズニーがよくやる「戦う女の子」というか、時代を反映した「助けてもらうだけのヒロインじゃない」感じがきっちり作りこまれていましたが、でも、それも鼻につく感じでもなく。

根底に流れる「見た目じゃない。中身が大事。そのままの素直な自分でいい。」というテーマが、男女魔人問わず適用されているので、非常におさまりがいいですね。

完全に主役はジャスミン。で、次いでジーニー、で、その次にアラジンってくらいの存在感ですね。アラジン、タイトルにもなってるのに本当に脇役。脇役のはずのダリアとかすごいいい味だしてましたしね。

それでもハッピーエンドの感じも幸せですし、最初から最後まで楽しめました。

一番期待していた空飛ぶじゅうたんで「あほーにゅーわー♪」のシーンは、期待値が高まりすぎたのか、ちょっと「浮遊感」が足りませんでした。夜のシーンだから高さを出しにくいのか。子供のために吹き替え版で見たので、たとえば4Dシアターとかで見たら全然違うのかもしれませんが。

やはり空中を飛ぶということに関しては、宮崎駿の「ハウル」の冒頭のシーンにかなう映像はないと思っていたのですが、やはりそれを越えるものは感じなかったですね。アレは歩くリズムと浮遊という二つの要素が合わさって、非常に想像しやすいというか、体感的な映像になってるんですよね。2Dなのに。そこにあの名曲「人生のメリーゴーランド」でしょ?もうあのシーンだけ何度見たか。そしてなぜか毎回泣けてくる。全然悲しいシーンじゃないのに。ホント、映画全体としては微妙なんですが、宮崎さん、あのシーン撮りたかっただけなんじゃないかなと邪推してます。

あ、脱線しちゃった。

で、そんな夢のようなアラジンですが、娘がまだ6歳で、映画が長い!ようこんなん最後まで見るなと。僕が最初に見た映画が名犬ラッシーなんですが、この子は去年のプリキュア映画。その次がコレ。けっこうハードだったみたいで、悪い魔法使いの暴れるシーンとか、あまりに固まってるので心配になって手を握ったら、シャレにならんくらいあっつい!手汗がすごい!

「パパ・・・そろそろスイミング行かなあかんかもしれんから、帰らへん?」

などと謎の撤退宣言を始める始末(笑)

とりあえず、冬のホッカイロみたいな手を握って怖いシーンをやりすごし、無事、最後まで見終わりました。

ディズニープリンセスとかぜんっぜん、興味ない私ですが、はじめて娘と、

「ジャスミンきれい~!」

で意気投合し、

「あほーにゅーわー♪」

と歌いながら帰りました。

 

ただ、予告編で「アナ雪2」っていうのが流れて、娘にこの映画の存在を知られてしまったのは困りましたね・・・。