慈眼寺 副住職ブログ

経ーたていとー

去る3月7日、京都グランヴィアにおいて、西山浄土宗中部青年僧の会結成50周年の記念行事が「経~たていと~」と題して行われました。

内容的には、わが宗門の西山証空上人の足跡をたずねる追体験行脚の模様がビデオで振り返られ、その後、青年僧の会OBによる討論会、そして現役会員による討論会という流れでした。

困ったことに、去年の夏ごろ、現役会員討論会のパネリストとして参加してくれないか、との会長からのお申し出があり、このような大役を仰せつかるには実力不足で、大変恐縮ではありましたが、普段お世話になっている会長と、同世代の僧侶で一番尊敬する方のお二人からもったいないお申し出を断るわけにもいかず、微力ながら、舞台に立たせて頂きました。

こういう会なりイベントなりに参加して、いつも思うのは、「外野はとにかく気楽」ということ。

いつも自分は、やや遠いことと、普段の学校の仕事があることにかまけて会の活動に積極的に参加しておらず、申し訳ない気持ちでいっぱいですが、今回イベントの一端に参加して、実行委員の方々の以前からの周到な準備や努力のあとを感じ、「これはただごとではない」と、引き受けてしまったことを後悔しました。

とはいえ、とにかくまぁ、こういうことは、やってる方が楽しまないと、というパネリスト全員の共通認識で、楽しくやるしかない状況で、楽しくやりました。

居並ぶ個性的なパネリストの末席に座らせていただき、楽しい討論ができました。

寺院のとりまく、昨今の時代の激変に対して、若い僧侶がどう対応していくべきか、ということを大きなテーマに、各論を論じていくという大まかな流れでした。まぁ、若いと言っても、ほぼアラフォーなのですが(この世界では若い)

色々とご批判あろうかと思いますが、方々への色々な配慮や、時間の都合などで、なかなか思い通りにならない事情があるなか、とりあえず実行委員の方々のお支えのおかげで、パネリストとしては、大変楽しく、有意義な時間を過ごさせていただきました。

 

今回一番の新鮮な驚きは、青年僧の会OB、つまり住職歴の長い年長僧侶の、エネルギッシュな姿でした。

我々などよりよほど新しいことに積極的に取り組み、現実に対応してらっしゃる現役ベテラン住職の姿に「アカン、俺ら負けてたらアカンで」という危機感のようなものをより感じました。

御法務多忙の中、大変真摯に討論会に参加して頂けて、まことに有難かったです。勉強になりました。

載せきれませんが、参加者全員が「経」の文字を書き、証空上人の法灯を営々と繋いでいく気持ちを新たにできた一日でした。

実行委員の皆様方、ご参加の会員OB、会員の皆様方、まことにありがとうございました。