慈眼寺 副住職ブログ

24時間耐久輪行①教えてよ。ジャンボフェリー

さて、先日お話したRagazziの一部過激派が早くも新ジャージを着てイベントを行ってしまった話。

実は過激派を扇動してるのが店長なので、全然問題ないのです。平常運転です。

Ragazziでは毎年このくらいの時期のお店の唯一のお休みの水曜日に、店長の「小豆島行きたい熱」がさく裂します。
自転車操業なので休みを長くとったりできないので、通常の定休日内で思う存分に遊びたい店長。1日与えられたら24時間遊びきります。そういう人についていくと体力的にはものすごくハードになってしまいますが、もう慣れっこのラガメン。わざわざこのために仕事を調整し、都合がついた人が参加します。

スケジュールは夜10時三山木で自転車をパッキングしてJRで輪行。そのまま神戸まで行って自転車を組み直し、すぐ近くの神戸港まで移動。神戸港からジャンボフェリーに乗って深夜1時に出航。船内で雑魚寝して朝7時半坂手港に到着。そこから小豆島で自転車に乗って島をまわり、本日メインイベントの寒霞渓西側を登ってからまた島をぐるっと回り、福田港からフェリーで姫路港。姫路港から姫路駅まで自転車で移動してまた輪行。三山木へ戻ります。だいたい24時間くらいの予定になります。なお、基本時間オーバーします。

交通機関での移動時間が多いので、自転車での疲労は寒霞渓のみ。あとはフェリーで雑魚寝で連れていかれ、起きたら自転車という劣悪な環境に耐えられるガテン系ボディを持ち合わせているかどうか。今回初参加の私は正直おぼっちゃま育ちのデリケートな人間なので、不安満開でした。夜行バスでも眠れないのに・・・。

前日までに仕事を前倒しで済ませ、帰りに薬局で必要なものを慌てて買います。フェリーでの睡眠には「耳栓とアイマスク」必須だと言われましたので、アイマスクを購入するためです。(耳栓は家にありました)見てみてビックリ。1300円もする!500円以内だと思っていたので悩みましたが、それしかないので購入。シルキータッチで目に優しいそうです。

家に帰ってご飯をたべ、娘をお風呂に入れて、いよいよ出発!本来は寝てるだけの時間ですから、家族に迷惑をかけるのは明日一日にキッチリ収まるハズッ。

三山木まで自転車で移動。自転車パッキングしていると、メンバーがボチボチやってきます。今回のメンバーはRagazziの爆弾小僧Oくんと今年ジテツウをはじめたせいで体重を10キロ落として健康診断でお医者さんに心配されたIさん。そして店長と私の4人。全員一日300㎞走れるメンバーですが、爆弾小僧がアホみたいにペースを上げるのが心配されます。

しかし、その爆弾小僧。ちょっと今回は不安そう。なんで?と聞くと、

「寒霞渓が・・・」

と、意外な答え。

あの坂好きが?「坂くれー坂ー」が口癖のド変態が?寒霞渓とはそれほどの坂なのか・・・。恐ろしい。

不安をおさえ、JRの学研都市線で神戸へ。途中野崎や住道を通って神戸へ。三山木みたいな田舎から乗った電車が北新地とか通るのが不思議です。

神戸について自転車を組み立て。輩のたむろしそうな場所で自転車組み立ててると、不思議な気分です。数キロで神戸港につきます。

神戸港に停泊するジャンボフェリー。
「ジャンボ」というワード自体が昭和臭全開ですよね。

でかいトラックが何個もコンテナを運んで積み込んでいました。とんでもなく鋭角に曲がれるので感心してました。

こんな札をつけて乗り込み準備。

ここでさらに自転車をパッキングすると500円安くなるのですが、正直手間なので自転車料金を払います。
人のみ1990円、自転車あり2490円。車があると4990円になります。深夜は+300円の深夜料金がかかります。
往復券だともっと安く、人のみ3390円!安ッ!

きれいな待合室で待機します。案外といいますか、平日深夜なのに乗船客が多い!自転車乗りであろう人もそこそこいます。が、最も目立つのはお遍路さん集団!四国でも小豆島でもお遍路さんは可能なので、めっちゃいます。そして意外に年齢層が若い!「若い女性にお遍路がブーム」とか聞いて、「何言ってんだバカ」と思ってましたが、本当だったようです。バカとか思ってごめんなさい!

けっこう待っていよいよ乗船!

昭和臭のものすごい船内!

実はジャンボフェリーについてめちゃくちゃ詳しく書いている人のブログを発見し、船内設備を全然知ることなくすぐに寝てしまったことが発覚!

http://www.milekozou.com/entry/jumboferry

ぬおーこんなに色々な設備があったなんて!すごいぞジャンボフェリー!

とりあえず明日に備えてすぐに雑魚寝で寝てしまった我々。
隣りのお客さんのいびきがすごくてどうなることかと思いましたが、船内のエンジン音が全部打ち消してくれます。耳栓をしてアイマスクをしてカンペキ!

実は船内の売店にもアイマスクが売っており、店長が買ったそれはなんと150円!俺大損!と思ったのですが、店長の買ったブツを見て納得!クオリティが全然違うがな!私の1300円の品のシルキータッチとフィット感!耳にやさしいゴム紐!やっぱり幸せは金で買えるんや~。

店長のは新聞紙のようにカサカサな上に顔の形に全く合わないので、天地逆にしてミドレンジャーのような見た目で寝ていました。

さて前日から、温室育ちのお寺の跡継ぎ、こんなところで寝れるのかしらと怯えていましたが、あにはからんや、ぐっすり眠れました。そういえば昔バド部の合宿のときもフェリーで思いっきり寝れたのを思い出しました。案外造りが雑なようです。副住職。

こうして一番の心配事をクリアして、ぐっすり寝た私を明け方、けたたましい音が襲います。

ナニ?ナニナニ!?

空襲警報!?

エンジン音にも負けない・・・爽やかな声!

でました!

ジャンボフェリーの歌!

なんかそのスジでは有名なようで噂には聞いていましたが、今回初体験。

https://www.youtube.com/watch?v=Iq46WCpcO70(音が鳴ります。クリック注意。)

とんでもなく耳に残ります。なんなんだこの歌!
名曲・・・?なのかどうか判断不能ですが、このしつこさは以前どこかで・・・
あ!南紀白浜アドベンチャーワールドの「Always Together」や!アレ、園内で延々流れてて気が狂いそうになるんや!

アレよりは若干マシというか爽やかなんだけど、寝込みを襲ってくるから潜在意識に思いっきり土足で踏み込んできます。恐ろしい!
港に着くたびに流れるので、必ずこの歌で起こされます。それほど大音量でもないのになぜこのうるさい船内で耳栓をしているのに聞こえるのか・・・。ある意味すごいです。

ジャンボフェリーの歌で叩き起こされたので、朝飯です。

オ、オリーブうどん・・・。

香川県だからうどん。小豆島だからオリーブ。なんと安易なマッチング。ここは行ってみましょう!

おおお。油だけでなく、オリーブ本体も!

味は・・・普通!オリーブオイルの存在感ナシ!

ではオリーブの実は・・・。

ものすごい違和感!

別々に食べたい!これは成田離婚!家庭内別居!どっちもいい人なのに二人一緒だと最悪!

うわーこれは普通にかやくうどんが賢明ですね。食べなくても分かりますか。

こうしてオリーブうどん以外は無事に小豆島に上陸。

しょうゆの香りがどこまでも香る島、小豆島で、一行はどのような走り見せるのか。答えはジャンボフェリーだけが知っているのであります。