慈眼寺 副住職ブログ

お坊さん消費を狙ってほしい

「お寺はコンビニより多いのに・・・」ってネガティブな意味で言われてるって初めて今日知ったんですけど、調べたら7年前のデータですが、お寺はコンビニの1.8倍あるんですって!ちょっと待って凄すぎる。

その割に存在感がないと言えばなさ過ぎる、という点は同意します。かつてはここが学校であり、公民館であり、集会所であり、葬儀場であり、と「人が集う場」だったのが、今や葬儀すら行われない場所になりつつあるわけですから。

コンビニ無くなったら困りますよね。トイレ借りられないですし。まぁこんなに気軽で便利な存在、世界中にも日本のコンビニしかないんですけど。海外ではトイレするのも大変ですから。翻ってお寺がどうかというと、情けない限り。コンビニと同列に語れない部分もありますが。しかしお寺もある意味では24時間営業ではあるんだけどなぁ。トイレも使えますし。

まぁその話題は置いておいて、今日は逆に「消費者としてのお坊さん」についてちょっと。

日本のお坊さんって、何人くらいいるんだろなと思ったら、34万人くらいいるらしいんですよね。しかも半数が女性!嘘でしょ!って思うんですが、女性がめちゃくちゃ多い宗派があるようです。ウチの宗派では考えられないなぁ。しかし34万人。ほぼ奈良市の人口!ついでに「34万人」で検索すると「日立グループ34万人がイキイキと働ける環境を目指して!」っていう日経BPの「これが提灯記事の見本や!」というようなキッツイ記事が出てきました。

しかし34万人。なかなかの数字。

そんでまたこの34万人がけっこう・・・困ってる部分もあるわけですよ。衣装が高いじゃないですか。何をとっても。カタログで見ただけですけど、「プラチナ織り 七条袈裟 300万円」とか見たことあります。なんなんだコレは!ってビックリしました。もちろん買いません。買えません。要りません。

お坊さんの着物って、一般の着物屋さんと違って独占市場なんです。

各宗派にだいたい御用聞きの着物屋さんがありまして、そこが一手に引き受けてくれます。カタログ商売です。以前テレビで「お坊さんの着物はカタログで買う」という話題でスタジオが「ええ~~~!」とか言ってるの聞いて「え?ナニがおかしいのか!?」ってビックリしました。カタログで見て、着物屋さんが来てくれるんです。サイズ測ってくれます。ただ、独占市場なので割高なんですねー。袈裟はともかく、白衣なんてただの白い布がなんでこんなに!みたいな気分になります。作務衣ですら冬物が高い!ユニクロでスウェットを買うことを思えば信じられない価格になります。

作務衣、ユニクロ出してくれんかな・・・と思って見たら、ユニクロはないけど、いっとき無印が出していたことが判明!是非復活を希望します!他には・・・と調べると、今度はモンベル!

https://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=2102105

やや割高ながらまぁいい感じかもしれません。これに下に出てるダウンちゃんちゃんこを合わせれば冬も快適!しかしモンベルの通販サイトのデザインはビックリするほど購買意欲を削ぐのはなぜなんでしょうか・・・。

冬のお参りの防寒対策も切実な問題で、早朝にバイクで出かけるときの寒さたるや。下着を何枚も重ねたり、自転車用アームウォーマーをつけたりしてなんとかしのいでいますが、いかせんアウターがない!サッカーのベンチコートみたいなやつがあればいいんですが、着物なので裾が広がっていないといけない。今は和装用コートのペラッペラなのを一応着ていますが、アウターにしっかりしたものがあれば下に着こまずに、一枚脱げばスマートなお坊さんが現われるというのが理想ですよね~。

まぁとかく格好を色々と指摘されやすいのがお坊さんの辛いところ。よく知らないんですけど、神主さんのオフなんか完全に一般人だと思うんで、そこは羨ましいところです。もちろん、お坊さんだって暑けりゃお墓でTシャツ短パンで仕事することもあるわけですが、それでもやっぱりこんなTシャツで受付とかしてたらちょっと・・・ってなりますしね。

34万人って決して少ない数だとは思わないので、消耗品を中心に安くてよい商品をたくさん出してお互ウィンウィンになれる企業の出現を切に望みます。頼むで!ユニクロ!「テラクロ」とかやってください柳井さん!