慈眼寺 副住職ブログ

春はオジサンも満開

先日のこと。
夕方からお坊さんの先輩にお経の練習会を開いてもらう予定が入っておりました。

前日、自分なりに練習なんぞをしておりますと、自転車仲間から連絡。

「明日、琵琶湖方面にポタリングしましょ。来れる人は10時に山城大橋のセブンに」

うーむ。その日、仕事はないけど、夕方までに戻れるのかな。悩みましたが、時間が伸びそうなら勝手に一人で帰ればいいし、「3時頃に奈良に戻れるようならいけます」と答えました。

普段は孤独に道に迷っている私。
普通の会社員の方とは違い、土日まるまる休みなんて、ほとんどありません。

お坊さんってだいたいそうなんですが、ほとんどヒマだけど、丸一日ヒマというのはほとんどありませんし、お寺にいれば常に突然の来客があります。実際に仕事らしい仕事をしている時間は短いのですが、待機していなければならない。それにその気になれば本堂の掃除、お墓の掃除、草ぬきなど仕事はいくらでもある。「住職」とはよく言ったもので、住む=仕事なんですね。

だから、サラリーマンの方が朝満員電車に揺られて会社に行き、毎晩遅くに帰られるのに比べればビックリするくらい緊張感はないのですが、逆に言えばオンオフの境目が全然ない。今日は休み!朝から晩まで自由!というのは全くない。だから旅行などにもなかなか行けないわけです。

なので、自転車仲間のお誘いにもあまりいけない。なので呼んでもらえたときは是非行きたい。

そういうわけで、いつぶりでしょうか?集団走行をさせてもらうことにしました。

当日は10時に山城大橋のセブン。
しかしせっかくの夕方までの自由です。でも、前日の疲れもある。寝ていたい。
どうしようかなと悩みましたが、なんとなく目が覚め、なんとなく早めに家を出て、ゆっくり行けばいいか~なんて、スタート。

天気は快晴。最高気温は23℃の予想。途中自転車乗りさんにもたくさん出会います。みなさん笑顔、笑顔。知らない間にこちらの顔もほころびます。

「アンタも好きだねぇ」

笑顔で無言の会話です。今日は自転車オジサンの至福の日。
今まで寒くてあまり乗ってない人も、ガンガン乗って絞り切った出来てる人も、みーんな笑顔で走ってる日。

気分よく走っていると、あっという間に山城大橋。
時間は・・・9時。

一時間前に来ちゃった。初デートの高校生みたいじゃないスか!恥ずかしッ!しかも会う相手は全員オッサン!

このへん走ってもいいけど、このあとのサイクリングがしんどかったら困るしなぁ。峠二つくらいあるしなぁ。

藤村

そんなわけで、セブンでモーニングコーヒーです。
抹茶味のトーストもありました。ここで休憩したのはじめてなんですが、サイクルハンガーが二つもある!そんなにこの307号って自転車多いんだ。宇治川ライン行くのかなぁ?あんまりこの道好きじゃないので、意外でした。
コーヒーを飲んでいると、続々ロード乗りがやってきます。もうすでにひとっ走りしてきた速そうな人。今から出発のポタリング派。本気の人は基本6時までに出発してるんですよね~。

10時になってみんなきっちり集合。おっさん4人で出発です。

奈良では桜が散ってますが、宇治田原のあたりはまだ十分花見ができる状態。すごく綺麗でした。が、もう桜もいい加減ちょっとその、見飽きたので写真はナシ。みんなでゆっくりポタポタと進み、ダンプにいじわるをされたりしながら、まずは到着。

藤村2

何度かここで紹介したリオパイズさんです。
仲良く4台並んでいます。4台ともTOPEAKの社員か!というほどサドルバッグが統一されていて笑えます。

藤村3

飽きたと言いつつ、桜です。
あ、この鳩のマークは、コロンバスという自転車のメーカーのロゴでして、愛車のフォークと揃えています。

藤村4

焼きたてのパイです。毎回ここのパイを食べると、歯茎の裏の皮がちょっとめくれてしまいます。怖い。
相変わらず自家製ジンジャーエールがおいしい。

のどかに談笑したあとはここからすぐの「茶丈 藤村」さんに。
ちょうど正午でしたがこんな時間は真面目に汗して走った後ご飯を食べるべき時間。
もうはやばやとお茶を飲んで帰る予定を立てているから、我々はダメ人間なのであります。

藤村5

とてもお茶屋さんとは思えない状態になっています。逆にもうせんを敷いた椅子が浮いてますね。

 

藤村6

私はここでこんなダメになる食べ物をいただきました。
世の中に抹茶味のものがこんなに増えてしまうって、昔は想像もつかなかったなぁ。

藤村さんのすぐそばの石山寺さんでは今まさにご本尊の如意輪観音さまのご開帳の真っ最中。見たい!是非見たい!
が、今日は時間がないので、そのまま帰宅です。

往復で90キロ。ゆっくりポタポタでしたが、気の合う仲間と一緒に走るのは最高でしたね。また行けたらいいなぁ。

途中お連れさんのホイールのトラブルでオジサン2人で数キロとぼとぼと一緒に歩く羽目になりましたが、あたたかい川べりを二人で歩くのはのほほんとして楽しかったです。しかしあんなトラブルはじめて見た。そういえばあの人僕の一つ下だから・・・前厄?ううむ。私、やくよけのいいお寺知ってますよ!

そんなわけで、ご利益に「ホイール安全 ニップル御守護」を書き加えておこうと心に誓った私なのでした。