慈眼寺 副住職ブログ

八嶋神社

八嶋神社

今日12月30日は町内の神社、八嶋神社の正月飾りのお手伝いに行かせていただきました。お坊さんが神社に、というと違和感がありますが、お坊さんとはいえ、町内に住んでいる以上、そのへんは宗教関係なくお手伝いさせていただいております。そもそも神仏習合の国ですから、慈眼寺境内にも神棚や小さなお社があります。

さて、慈眼寺の住所は北小路町と言いますが、北小路町は数軒しかない小さな町ですのでとなりの内侍原町の町内会と合同になっています。この「内侍原」という町名ですが、歴史は古く、『続日本紀』のなかにすでに「梨子原」と書かれた記事があったり、『奈良曝』には「内侍の官なりし人の住み給ひしより町の名とすとも云」という記述があったりします。その内侍原町の八嶋神社ですが、八幡の字が誤字として伝わって八嶋神社となったとか。私にとっては町内の夏祭りで福引目当てに甚平を着て遊びに行った思い出の場所です。最近は町内もどんどん高齢化が進み、もうすぐ不惑の私がここではピカピカのルーキーです。今日はそんなピカピカの私よりもっとピカピカな、今年新しくできたラーメン屋さんのご主人がお手伝いに来ておられました。高齢化と都市への人口集中でどんどんどこの町内会や地蔵盆も規模を縮小していく中、こうした新しい方の参入がないと町内会も成り立たなくなります。歴史を守るとかそんな大層なことはできないですが、細い細い小道を抜けた先にひっそりたたずむ、神木に守られたこの神域の存在を、今日は少し紹介したくで書いてみました。みなさんよいお年を。