慈眼寺 副住職ブログ

魔界大冒険2

いつも仲良しネオプリ先生。

しかし職場で自転車の話はしても、一緒に乗れることは滅多にありません。
そこはやはり、大の大人で、家族もあって、それぞれ仕事もあります。おまけにネオプリ先生は多忙。
私も暇とは言え、2足のわらじにさらにコーチの真似事までしてます。さらに天気も晴れの日となりますと、なかなか難しいです。

ある日、この日なら乗れるッス!という日に、二人で乗る約束をしました。

ところがその前日・・・

台風が接近中。

ナニー!とビビりましたが、当日の予報は9時以降は「曇り」。よっしゃいける!

こうして二人で集合し、とりあえずの腹ごしらえに、「エアダール」さんへ。

実はここの奥さんは近頃ロードに乗り始められまして、購入前には少しだけアドバイスのようなことをさせて頂いたご縁があります。店先にいつもカッコイイバイクが置いてますので、ローディの方は是非お立ち寄りください。パンめっちゃおいしいッス。

おいしいパンを外のテラスで食べましたが、レーパンのおっさん二人が店先でモグモグ食ってて、

「コレって営業妨害なのでは・・・」

と心配になりました。

オシャレなお店にそぐわないおっさんは早々と退散し、一路生駒山に。

曇り予報の空はどんどんどんよりして参りまして、小雨が降り始めます。富雄インターから名阪に入り、阪奈越え。
ネオプリ先生は大阪出身なのですが、生駒越え未経験。

「余裕やで!阪奈越えとか!163の方が俺は嫌やね!」

とか偉そうに言いまして、先導します。
生駒インターを超えるともう雨は絶望的に降ってきました。ドブネズミのようなオッサン二人。

「豪雨のコウノトリライド思い出すね」

などとまだ余裕を残して生駒山頂。問題はここからでした。

いつもは快調に5分ほどで下れる阪奈道路。
しかし、この日は雨。路面が滑る。
いつもは路肩走行で行くのですが、この日は白線が大丈夫なのか確信が持てず、さらに草も生えてて、端は走りにくい。
車も視界が悪いのか、追い越し車線をあまり使わず、幅寄せしてきます。おじいちゃんの運転するプリウスにいじめられます。

「車間あけて、ゆっくりね!」

と二人で相談して下り終えたときにはぐったり。全然余裕じゃなかった。普段はもっと楽なんやで!

「阪神高速の下にまわって雨をしのごう!」

などと私が提案して中央大通りに出るのですが、やはり車で走るのとは違いますね。左車線のさらに左端だとまったく雨を遮る効果はなく、普通に濡れまくってそのまま西へ。森ノ宮を抜けて農人橋で左折。アレ?前にもこのコース来たのでは?と思った人は慈眼寺ブログマニア過ぎ!

そうです。以前私が行ったヴィンテージロードのお店に、ネオプリ先生が行きたいとおっしゃっていたので、この日に合わせてきたのでした。ちょうど店舗移転後は私も行ってなかったので。

こうして雨の中、生駒山を越えて、はるばる松屋町までやってきまして、ついに2度目の来店!

BI CI CLASSICAさん(新店舗)であります!

場所は以前の場所からスグ。もう見えてるくらい。規模はかなり小さくなりましたが、オシャレ感は健在。
以前の町家っぽさはかなりなくなり、イタリアンレストランのように綺麗な空間に。枝豆のビシソワーズのような淡い緑がいいですねぇ~。
以後、写真ばかり撮りました。

こんな部屋に住みたいなぁ~。

出た!マラストーニ!

 

売約済みを含み、3本のマラストーニがありました。

直筆サイン入り。

サンマルコがよう似合うなぁ。

 

こんなの一台上から吊るして、あとは愛車たちでいつでも山へ登れるように並べてあるお店を開きたい!ただ、何も売るものがないので、ただの自転車マニアの部屋になってしまう!

ネオプリ先生も、最初はこんなヴィンテージロードが欲しくて、流れ流れてネオプリマートに落ち着いた人ですので今回夢心地。雨に打たれて来た甲斐あったね!などと言っておりますと、突然奥から背の高い紳士が!オーナーのヴェラーティさんや!はじめて会った!

忙しそうに出かけていかれる途中、私たちを見て、「雨の中、がんばるねぇ」みたいなことをおっしゃって、急いで出ていかれる最中!突然外に停めてある私の愛車の前で立ち止まり、

「ん?」

みたいな感じでチューブを触り始めます。ちょっと指で弾いたりしながら、何か言いながら、また足早に出ていかれました。

おおおおおお。ベラーティさんの足を止めたで。さすがやでワイの愛車!弾かれたで!ウホー!

興奮冷めやらぬまま、ヴィンテージロードの夢の城を後にし、そのまま長堀通を東へ。さすがにパン2個のパワーが尽きたので、私の若い頃から大好きなラーメン屋に向かいます。

しかしあと少し!というところで突然ネオプリ先生がパンク!一旦止まって、修理です。

「ちょっと俺、出先でパンク初めてなんスけど!」

「大丈夫や!俺なんか、真冬の南山城の山中で一人やったで!大丈夫!」

二人で協力してすぐに復帰。

パンク現場からすぐの布施「住吉」に。

日本の道に挟まれたところにあるのですが、営業時間が朝8時から18時というプロレタリアート全面支援のお店。グルメ化したラーメンブームをあざ笑うかのようなただただ太い麺。「スープ?しょうゆとお湯や!」(そんなことはない)という勢いの、シンプルすぎるスープ。適当に切ったネギ。もうカンペキです。どんどんどんどん余計なものを足して豪華にしていく最近のラーメンの真逆の「引き算のラーメン」。なんと500円。
カウンターのみの狭い店内にスポーツ新聞、ラジオはAM!流れているのはABCの桑原征平の「粋も甘いも」。完璧や。完璧すぎるで!当然写真なんか撮ったら最低や!ここはそういう店とちゃうねん!黙ってそばすすってさっさと出るとこ!

おねえちゃんに「なんで今日乗ったん?」などと至極まっとうな質問をされて困りつつ、二人で店を出ます。私、ここのラーメンホンマ好き。

このまま帰ってもよかったのですが、雨もやんだし、ネオプリ先生とは滅多に走れないので、帰りはちょっと遠回りして接待です。

大阪の有名な峠、十三峠を越えて帰ることにしました。
一気にまっすぐ東に向かい、外環にでて、さらに旧170に平行移動。大阪経済法科大学方向に向かうと、十三峠です。私もネオプリ先生も初めて来ました。

じゃあ、行くで!と私が序盤突っ掛けますが、すぐに「うお!ちょっときつめ!」と気づきます。アカン、コレは思ったよりキツイ。暗峠のようなとんでもない斜度はないのですが、平均的に斜度強めで九十九折が絶妙に心にジャブを打ってきます。

またか・・・またか・・・などと弱っていきます。ネオプリ先生はしっかりついてきます。この人、練習量少ないのに、いつも僕にピタッとついてくるのって、ホンマは俺よりめっちゃ速いのでは?と常々怪しんでおります。私が速くなっても速くなった分だけ、普通についてくるのです。

しかしここは先輩の意地。今日はちぎらせてもらうで!と、途中から引き離しにかかります。カーブ1つか2つ空けて、よっしゃもういける!とそのままゴール。しばらくして上がってきた先生が一言。

「またパンクです・・・」

ええええええええ。2度目~~~!!!パンクしたまま登ってきたのー?いつー?

「最初の3分の1くらいッス・・・」

ちょっと待て。前輪パンクの状態でこの程度の差しかつけられんかったんか。私の勝利感を根こそぎ奪うこの行為・・・。コイツ、確信犯やな!(笑)

普段はもっと景色がよさそうですが、山頂です。

パンクを直しているネオプリ先生。ブログのネタ、ありがとうございます!

やはり有名なだけあって、十三峠、きつかったッス。登れないわけでは全然ないですが、楽ではない。花脊よりは楽だけど、やっぱり生駒山の大阪側に楽なとこはないですねぇ。

この日の走行距離は約90㎞。雨あり、ヴィンテージロードあり、峠ありのなかなかの濃い一日でありました。

先生、ありがとうございました!