慈眼寺 副住職ブログ

ピナレロ試乗会

先日、京田辺のRagazziさんでピナレロ試乗会がありました。
以前、トップモデルのドグマの試乗をさせていただきましたが、今回はセカンド~ミドルグレードのGANシリーズがメインの試乗会。
あのときはドグマの超絶性能と、それを全く引き出せない自分をハッキリ認識し、高価なフレームを後腐れなく諦められた一日でした。(詳しくはhttps://www.nara-jigenji.com/diary/3905/

ピナレロは説明するまでもなく、世界最強のチームスカイが採用しているフレームのメーカーです。
さらに、サイズ展開は他社を圧倒する細かさで、自分に合ったジャストサイズの自転車を選ぶことができる。

特徴的なONDAフォークがシンボルと言ってよかったのですが、今回ドグマとGANシリーズに関しては、このONDAのグニャグニャフォークを封印してきています。あの、見方によれば官能的なフォークを変えてまで、どんな進化を目指したのかは、ピナレロファンでない私にも興味が湧きます。

到着すると、ピナレロユーザーの常連さんのOさんが試乗のPRINCEに乗っているところ。

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こちらはイメージ通りのピナレロっぽいシルエットですねぇ~。気になりますが、試乗は最後にまわして・・・。

出た!ピナレロ軍団!リックディアスの一団に遭遇したような気分です。精悍ですねぇ。

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コレにタダで乗り放題なんですか。ピナレロジャパンさまさまですね。素晴らしい会社です。
うーん、やっぱり新型フォークの方が私は好みですねぇ。いいですねぇ。

と、いうわけで、さっそく空いている自転車から乗らせてもらいました。
持参したペダルを付けてもらって、これまた持参したビンディングシューズに履き替えてスタート!

まずは、GAN S。コンポはアルテグラですか。
シマノを操作するのは久しぶりなのでちょっと緊張しますね。アルテグラ完成車で44万、105仕様で36万円ですか・・・。

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スッキリした外観は好み。

 

ここからは他の方の写真で。
なんかめっちゃ綺麗なんですけど!

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乗った感想ですが、う~ん、「普通」?
全然悪くはないんですけど、軽さは感じず、硬さもとくになく、やわやわでもなし。
とにかく普通でした。

ちなみにGanの名前の由来ですが、Gan Eden=「エデンの園」から来ているようです。旧約聖書ですね。要は楽園のような快適さを与えるということみたいです。仏教的に翻訳すると「極楽号」ということになりますか。余計な翻訳するなって思ってますか。スイマセン。

まぁ、長距離を楽に走るにはよいバイクだと思いました。その意味では楽園、なのかな。

次にGAN RS。一気にアルテグラ完成車が60万。事実上ドグマに次ぐグレードと言っていいでしょう。
こちらは常連Iさんの手持ちのホイール、ゾンダをつけています。

このRSは全然乗り味が違いました。

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硬い硬い。当然、反応が、いい。

登りもグングンこなせます。これは気持ちいい。
ドグマに非常に似た乗り味を感じました。

当然デメリットもあって、200キロコレで走れと言われれば、ちょっと不安な気もします。
ただ、試乗の数キロでは非常に好印象でした。SがRSにかえるだけで、すっかり印象が違います。コレは面白い。
ここまでだと圧倒的にRSがいい気がします。宝くじが当たれば即欲しいくらい。

ですが、最後の一台に乗って、また気持ちが変わるのでした・・・。

 

 ピナレロ。PRINCE。

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懐かしのONDAフォークです。

パリを廃盤にして、プリンスを復活。GAN RSとプリンス、どちらが2番手なのか分かりにくいですが、価格的にはRSが上。

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ちなみにハンドルから下を覗くと、新旧のフォークの形状の違いがよくわかります。

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いやー、プリンスに乗って、また印象が変わりました。
こっちはだいぶラグジュアリーと言いますか、だいぶ角が取れて快適に振っています。
これはフォークの形状だけによるものではなく、素材やフレーム形状を含めたトータルがこの差を生むとは思うのですが、本当に乗りやすい。
でももっさりしているわけではなく、反応はいい。すごくいいし、重さも感じない。
なのに硬さは感じない。
めちゃくちゃ硬いと言われているフルクラムレーシングゼロをはいてるのに、固くない。かといってたわんでるわけでもない。
なんとも不思議に振動をすべて吸収して、前への推進力に変えている感じ。

例えるなら一流の仲居さんやウェイターさんが、客に気を遣わせずに、さりげない気配りをして、先回りしてありとあらゆることを手配してくれているような、そんな上質なサービス受けたこともないのですが、そんな感じがしました。

RSがガツン!と踏んで風を裂く感じだとすると、スルッと風に乗っていくような感じがします。
乗ってるとクスクス笑えてきて、長距離でもきっと楽しいと思います。

バリバリレース志向のシリアスレーサーならRS、お金持ちのホビーレーサーはプリンス。

そんな感じがしました。

さんざんタダで乗り倒して、素人が好き勝手論評しましたが、大変貴重な経験ができました。

ピナレロジャパンさん、Ragazziさん、貴重な体験をありがとうございました。