慈眼寺 副住職ブログ

伊根の舟屋

娘に一度海水浴を楽しませたくて、できれば綺麗な海を見せたくて、日本海に向かいました。場所は京都府の端の端、網野。西へ動けばもうすぐ豊岡というところです。京都縦貫道が7月に開通したおかげで、すっかり近くなりました。オシャレなSAもできて、野菜を売るマルシェなんかもあります。地元の意気込みを感じます。関西で海といえば和歌山三重の太平洋側が身近ですが、案外福井や京丹後の海は近くてすごく綺麗です。

そういうわけで早起きして一気に200キロ京都の南端木津を通り過ぎ、北端網野町までずばっと移動します。どうでもいいことですが、こちらにも「木津温泉」という場所がありますが、こっちは「きつ」と濁りません。前日の台風を避けて好天!やった!・・・と思いきや!

夕日ヶ浦1

完全に読みが外れました。高波と強風がものすごい。サーファーすらいません。こんなに青空なのに!ただでさえ怖がりの娘にこんな荒れ狂う日本海デビューさせたらぜったいにトラウマになります。

仕方なく予定を変更し、かねてから行きたかった伊根の舟屋を見に行くことにしました。50キロ先です。まっすぐ行ける道がないのでまた一旦宮津の方へ戻らなければならない不便さがすごい。

伊根について驚愕。こっちは全然波がない。それもそのはずこちらは完全に内海ですので、いたって平和です。こっちで泳ぎたいくらい。楽しみにしていた遊覧船に乗ります。

伊根1

見てくださいこの合成みたいな写真。現実です。一切加工なし。携帯で撮ったそのまま。今にも「い~~ま君の目に~♪」ってオープニング始まりそうです。

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このように遊覧船にはカモメやウミネコがずっとお供してくれます。さらにそいつらの獲物をまるごと奪うために、トンビが上空を旋回しています。
有名な「舟屋」は、海から直接船の出し入れができる海直結の家々のこと。海に家が浮いているように見えます。

伊根3 伊根5

びっくりするのは日本とは思えない海の色。とても綺麗なブルーです。水がきれいなのはもちろんですが、どうやら湾内がいきなり深いため、このように見えるようです。

伊根7

 陸から見ると、家の前が即海!なんかこんな景色で育つのって、すごい羨ましい気もしますが、地元の人にとっては普通なんでしょうねぇ。

ネービ classic 伊根9 伊根10 nevi 伊根11 nevi

伊根湾自体は小さいエリアですので、自転車で回るのが一番いいサイズだと思います。レンタサイクルがありました。が、私はこんなこともあろうかと自転車持参ですのでマイ自転車を車から下ろして綺麗な海をバックに写真を撮りまくりです。初公開の愛車です。

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古い街並みが実にいいです。が、ここで運命の出会い。写真を撮っていて気づきました。わかりますか?

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ん?何?こんなとこにもバス停あるんだなぁ・・・

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・・・ってアレ???バス停の駅名が・・・

慈眼寺!?

いやぁビックリです。偶然自分が写真を撮った場所が伊根町の慈眼寺の石段を降りたところ。なんという偶然。時間がなくてお参りはできませんでしたが、ご本尊はこれまた聖観世音菩薩だそうです。曹洞宗のお寺のようです。いやぁ、まぁ決して珍しい名前ではないんですが、しかしこんなことってあるんですねぇ。

 とにかく、想像以上に伊根は良かったです。海がとにかく綺麗。もちろん海水浴はちょっと難しいですが、ちょっと足を伸ばせば穏やかな海水浴場があります。ご飯も美味しいです。遊覧船も「どうせたいしたことないだろう」と覚悟してましたが、想像以上によかったです。娘も喜びましたが、私も喜びました。とにかく気持ちいい!ちょっと素泊まりでいいから今度じっくり舟屋に泊まりたくなりました。完全自走で自転車で行ってみたいなぁ。