慈眼寺 副住職ブログ

いちごも赤くなりました

いちご5

昨日までこんな色合いだったいちごですが、

いちご7

あっという間にこんなに赤く。めちゃくちゃ早いです。

今日は昼からの空き時間に娘といつものバド部の個人戦を観戦してきました。
この1年でぐっと強くなった女の子がはじめての日またぎをシングルスで達成しました。(日またぎというのは、一日負けずに試合を終わり、翌週に繋げることです)トーナメントというものは厳しいもので、1回戦だろうと強い子に当たればそれで終わり。15点のラリーポイントなんてミスしてたらあっという間に終わります。
今日も今までなら負けていたような相手にヒヤヒヤながら粘ってセッティング(テニスでいうデュースですね)の末勝利。
この一年、厳しい相手と積極的に勝負してきた成果でした。実力はあるのにミスが多く、メンタルのコントロールがうまくできず、気持ちがすぐに切れてしまい、明らかに自分より打ててない子に足元を掬われる展開がお決まりだった子でしたが、この一年怒ったりなだめたりすかしたりして、なんとか形になりました。

別の子は、特進クラスにいるので両立は難しいからやめときなさいと散々言ったのに、どうしてもと無理やり入部し、空き時間に必死で勉強していた子。3年間ケガとの戦い。何度も足を痛めては復帰。同じ初心者の仲間がどんどん辞めていく中、一番厳しい条件のこの子が最後までやり抜きました。今日は負けてしまい、これから引退して、受験勉強です。弁護士になりたいとか。
今日は最後の試合で負けたあと、

「大学でもバドミントンを続けます!」

と言ってくれました。

あんな怪我ばかりだったのに、こんなことを言ってくれて、嬉しかったのですが、照れくさいので、

「ふーん」

と言っておきました。

高校生活3年と言いますが、部活は2年の5月まで。1年生も入部はだいたい連休明けが多いので、結局バドミントンができるのは2年がいいとこ。
あっという間に引退です。みなさん誤解されがちですが、バドミントンを「競技」としてやろうとすれば、まずは基本のハイクリアーという高く、遠くへ飛ばすショットを覚えなければなりません。男子は力がありますから、すぐに飛ぶようにはなりますが、形にこだわれば夏までかかってしまいます。女子にいたっては、力がないので、たとえば中学3年間やってもろくにクリアーが飛ばない子だってざらにいます。下手したら中高6年だっています。そこから、スマッシュ、ヘアピン、ロブ、カット、プッシュと一通りの基本ショットを「とりあえず」形にするのは、まる1年かかってしまうこともありますし、それを試合で使えるレヴェルに、試合で勝てるレヴェルに、というと、実に長い時間と、練習が必要になります。

限られた練習時間、限られれた設備のなか、とにかく、「やってよかった」と思ってくれるよう、たとえ強くはなくても、「バドミントンって面白いな!」って思ってもらえるように、ただそれだけを目指して、コーチの真似事をさせてもらってきました。

いつまでも青いガキだと思っていましたが、ふと気づくとすっかり大人だったり、でもやっぱり子供のままだったりで期待⇒ガッカリ⇒期待⇒ガッカリの繰り返しですが、部活に限らず、教員の仕事というのは「ガッカリすること」だと思っています。毎日毎日ガッカリします。それはつまり、毎日新たに期待しているということでもあります。ガッカリできなくなったら教師をやめようと思っています。

本当にあっという間に巣立っていく部活動。とりあえず、来年の今頃私もコーチ(笑)をやめます。まぁ、公立ならそろそろ転勤というタイミングですし、そもそもコーチなんてするレヴェルでもないですから、今年一年、また楽しくガッカリして、笑って終えたいものです。もうすでに、彼らからはたくさんたくさんいいものをもらったので、恩返しの一年ですね。